『7SEEDS』ってどんなマンガ?
「近い将来、巨大隕石が衝突し、地球は様々な災害に見舞われ、人類は滅亡の危機に瀕するだろう」という予測が、様々な学者たちによってたてられます。
何とか人類を存続させようと、各国首脳らによる会議が重ねられ、ある極秘プロジェクトが発足されました。
それが「7SEEDSプロジェクト」。
若く健康な人間を選んで冷凍保存し、災厄が過ぎ去った後に解凍することで人類絶滅を回避しようという計画でした。
知らないところで勝手にメンバーに選ばれていた若者たちは、何も分からないまま、変わり果てた世界に放り出され、過酷な環境で生きていくことになります。
『7SEEDS』の見どころ
♦人類滅亡の危機に瀕した壮大な世界観
『7SEEDS』は、世界が変わり果て、人類も絶滅するかもしれないという壮大な世界観の物語です!
日常にあった街並みは消え失せ、生態系も変化しているので、見たことない生物とかもいるワケです。
見慣れた街のシンボルなどが海中に出てきた時は衝撃でした!
そういう状況もしっかりと描かれているのですが、もし自分がこんな状況に遭遇したらどんな気持ちになるだろうとか考えてしまい、切ないわ絶望だわでめちゃくちゃ感情移入しちゃいます…。゚(゚´Д`゚)゚。
「7SEEDSプロジェクト」ができるまでの出来事や、世界が災厄に見舞われている間、人々に何が起こっていたのか、生き残った人類に未来を託して散っていった先人たちの記録など、胸が締め付けられるような展開が次々に待ち受けています!
♦リアリティのある過酷なサバイブ
『7SEEDS』は少女マンガなんですが、サバイバルの様子や出てくる生物など、かなりリアリティのある描かれ方をしています。
肉食化した小動物や巨大な昆虫、未知の病原菌など、割とグロテスクな描写もあるので、ニガテな方は見るのがちょっと怖いかもしれません…(;'∀')
特に虫はヤバいですね!超デカいカマキリとか出てくるんですが、心のなかで「ひぃ~キモッ!グロッ!」と言いながら読みます(笑)
他にも、岩を登ったり水中に潜ったり、船を漕いだり食糧集めたり、襲ってくる生物に対抗したりと、生きるため仲間を助けるためにあらゆるサバイバル活動を余儀なくされます。(;´Д`)
もちろん特殊能力などない生身の人間なので、手持ちのナイフや手作りの武器で何とかするしかありません。
優秀な人間が集められているため、頭良かったり身体能力高かったり、秀でるモノがあったりするメンバーが多いですが、ありえないことではなく、本当にできそうだしありそうな方法で切り抜けて行くんですよね~。
限られた物資しかない中で、互いに知恵やアイディアを出し合って試行錯誤しながら生きていく様子に感心しっぱなしです!
♦登場人物たちの成長や人間ドラマ
このマンガの要と言っても過言ではないのが「人間ドラマ」です!
日本では、1チーム7人(ガイド役含めると8人)で、春・夏A・夏B・秋・冬の5チームが眠らされていました。
メインで描かれるキャラはいますが明確な主人公は存在せず、それぞれのキャラが立っていて、いろんな人物の視点や活躍が描かれ、それらが交錯し様々な人間関係やドラマが生まれます。
夏Aは特殊な教育と訓練を施されたエリート集団なのに対し、夏Bは「純粋培養の優秀な人間だけでは生きる力が弱いのでは?」と危惧した政府が保険の意味で、「問題児の落ちこぼれも入れておこう!」という大変失礼な理由で選ばれた相反するチームなのです(;´Д`)
夏Aはこの7SEEDSプロジェクトのためにめちゃくちゃ過酷な経験をしてきているので、他のチームを疎ましく思うのですが、様々な感情や思惑がぶつかり合う中で各々が徐々に成長していく様子は本当に感動します!
数少ない人類の生き残りにもかかわらず、みんなで協力・仲良しこよしとはならず、一筋縄ではいかない人間関係、人それぞれいろんな想いを抱えているんだということを痛感させられ、その描写が秀逸なんです!
カップルで別々のチームにいたり、行動を共にするうちに気になる相手ができたりと、少女マンガらしい部分もありますが、それは恋愛なのか人間愛・仲間愛、友情のようなものなのかハッキリ断定できない感じが深みがあってイイんですよね~。